社会学とフィールドワーク

現場に赴いて行う調査技法=フィールドワーク

社会調査 量的研究 質的研究 →質的データの収集
対象の観察 外的観察 参与観察 →観察記録、聞き取り、蒐集
フィールドの設定 地域的集合体 機能的場面 →非実験室

 

 

参与観察(行為の主観的意味の把握)

 

 

シカゴ学派の伝統的な調査手法・・・フィールドワーク。

参与観察

 

調査の対象となる地域、集団、人間、その中に研究者が入り込んで、その生活を実践し、その人々の視点、観点、価値観を内側から習得し、理解するようにする。

 

人々の定義、解釈、リアリティを構成する様子を、内側から知ろうとする営み。

 

研究の対象となる人々と同じ作業や生活を実践し、身体化された実践的な知を習得する。

たとえば、ホームレス、同性愛者の出会いの場、ストリップダンス、企業・職場・・

 

【批判】

参与観察によって、対象者の世界がより分かる、その意味世界を知ることができる、とされるが、参与観察者の存在が、対象者の世界を変容させている可能性を無視して、より「客観的な真理」に近づくと考えては間違いである。さらに「敢えて対象にすること」、それによって対象となるカテゴリーの人々への差別を再生産するのでは、という反省が求められる。

 

むしろ、調査者と対象者がともに一緒になってそこで作り出した「現実」であるという意識を前面にうち出す必要があるだろう。


社会調査について

客観化する者の視点を客観化する」必要をブルデューは主張。

 

審問的調査・・・素朴実証主義的な調査・・・「その調査の特徴とは、問いを発する人が、みずからの問いそのものに関しては問いかけないという点です。このような調査をする人は、たとえば、今なにをしているのですか、どこで働いているのですか、といった質問が中立的で客観的だと考えてます。しかし、もしこれが失業者に対する質問であった場合、それは相手を不愉快にさせるものになってしまう。・・・質問する者が受ける者の社会的立場に立ったら、どのように言うだろうか自省しなければならないわけです」