*聞き取りの相手が誰か

*聞き取りをするチームのメンバー

*調査の日時

*調査のテーマ『〜に関する聞き取り』

*調査の主旨(なぜそのテーマを問題にするのか)

*聞き取り内容の全体(要約)

*聞き取りからチームあるいはメンバーひとりひとりが考えた事柄(結論)

*参考資料

 

◆聞き取りの相手◆  
熊篠慶彦さん(特定非営利活動法人ノアール理事)
◆聞き取りをするチームのメンバー◆

土谷綾香

川村康二

増山翔太

海老沢有吾

 

◆調査の日時◆

 2010年5月26日(水)2時限目

 

◆調査のテーマ◆

NPOであるノアールは仕事として成り立つのか?に関する聞き取り。

 

◆調査の主旨◆

【調査理由】

NPOという特殊な活動形態をもつ会社でノアールの特殊な仕事内容をどのようにしてこなしているのか気になったから。
【質問内容と流れ】(予定)
     1.ノアール創設時の苦労
     2.現在の団体の利用者、働いている人の人数。

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  Ⅰ経営する立場に対する質問
     3.ノアールを運営する上での法律的な障害、熊篠さんの抱く行政への不満。
     4.黒字であるか、赤字であるか。赤字のときはどうするか、商売として成り立つか。
     5.ノアールをNPOでなく、株式会社として立ち上げる気はなかったのか?
     6.海外のノアールのようなNPO法人との規模や違い。 
     7.障害者の方々にノアールの存在をどのようにPRしているのか?
     8.仕事をしていて起きたトラブル。
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   Ⅱ利用者に関する質問
     9.身体に障害のある人は20パーセント程しか就労していませんが、彼らのうち、どの程度が自

     分でその料金を払っているのか?つまり、彼らの経済的基盤は誰なのか?
     10.利用者の声、利用者のサービスを受けた後での心情の変化。
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   Ⅲ未来の展望
     11.今後、どんな事業展開していくかをネットに乗っている以上に詳しく。

 ◆聞き取り内容の全体◆ (土谷・増山・海老沢)

『1.特定非営利活動法人ノアール設立のきっかけとなった出来事と、NPO設立時に(NPOとしての、姓に関する団体としての)苦労がありましたら教えてください。』

 ノアール設立以前にも、"熊篠亭の地下室"など障害者の性的問題の為に風俗店などへのアクセス情報を集め活動していたが、個人の活動に対して「信用に乏しい」と感じ始めた。これを改善する為に、団体として立ち上げる必要性を感じ、そしてノアール設立に行き着いた。NPO法人の設立自体については「法人の設立ってたぶんそんな難しいわけじゃない」と感じている。


『2.現在、ノアールにはどのくらいの職員がいるのでしょうか。また、職員の方はどのようなきっかけでNPOであるノアールに入られたのでしょうか。』

 ノアールの職員は「現状、無給スタッフばっかり」。実質は5~8人ぐらいで理事などを行っている。協力は「まぁ、そこそこ」。ノアール協力のきっかけは、「性的なことで困っているということ、それ自体に気がつかなかった人が結構いて、うち(ノアール)みたいなのがいるとわかった途端にはっと気づく」。そして、それを機にノアールへの協力を決めるというものがあるようだ。

 

『3.NPOノアールを運営する上で(NPOとして、性に関するボランティア団体として)法律や行政上障害となっている事はありますか。また、障害をもつ方へのボランティア活動をより円滑にするための行政などへの提言がありましたら教えてください。』

まず、NPOには、ただの「NPO」と「NPO法人」というのがあり、法人を名乗れるのは内閣府の認証を受けた団体のみである。承認を受けることによって「特定非営利活動法人」の看板を出すことができる。認証を受けていなくてもNPOの活動であると銘打つことはできるが「NPO法人」の活動であるとは言えないそうだ。次に、法律や行政上で障害となっていることは「ないと言えばない。」とのこと。逆に行政が拾い上げられないことをノアールで行っているのだそうだ。例えば性的なことではないが、ヘルパーさんが胆の吸引をすることが最近認められるようになり、医者や看護士しかできなかったことがヘルパーさんでもできるようになったりしているので現在、ノアールの活動で障害となっていることはない。


『4.特定非営利活動法人ノアールのHPにて雑誌や新聞など 様々な所への取材に応じ、また現在も取材依頼を 受け付けていると拝見させていただきました。 このようなPRについて、その効果や実際に行った際に 苦労したことなどがありましたら教えてください。』

PR面で不満に感じている点として、自分の言いたいことを一から十まで言っても新聞やテレビでは編集をされてしまって、できあがったものでは真意が伝えきれないということです。そのため「最近では、YouTubeとか人にやいのやいの言われないメディア、自前のメディアで(PRを)した方がいいのかなぁ」と熊篠さんは思っています。PR活動の中で特に重点を置いているのは障害者の性の問題と言われただけで回路がショートしてしまう人達に、この問題に対する理解を求めるということだそうです。


『5.ノアールでは、入会金や年会費などを会員から徴収しますよね?障がい者の中には経済的余裕は無いけれどもサービスを受けたいと感じる人もいると思います。そのような場合はどのように対処するんですか?』

障がい者の中で性的なことはあまり言ってくれるな、関わりを持ちたくないと言う人や興味はあるのだが「障がい者が性的欲求を持ってますということを自分のところに来ているヘルパーさんだとかに知られたくない、うちのイベントなりなんなりに出かけてくるとか接触を持つとかということをしない、知らないフリをしている 」人達がノアールの方から郵便物を送ったりメールを出すとか宅急便で何か送るとかということをしてくれるなと言うのだという。お金の問題というよりは環境の問題が重要であり、どこまで介入してよいのかわかりにくく難しいので、基本的には個人に対してノアールの方からわざわざ何かするということはありません。

 

◆聞き取りからチーム考えた事◆ (川村)

熊篠さんのインタビューから考えたこと。
  インタビューをしていて、熊篠さんからとてつもない眼光が放たれており、とても体に障害がある
人間のようには見えないという印象を受けました。
  また、インタビューから自分が世の中に対して理不尽に思ったことをなくそうとしてノアールを設
立したことをうかがい知ることができました。
  しかし、僕らは障害を持っている人たちに性に関する仕事をしている熊篠さんが、経営者としてど
のようにしてノアールを運営してゆくのかを知りたかったのに、質問内容があまり練れていなかった
ため、うまく伝わりませんでした。

 

◆参考資料◆

・特定非営利活動法人ノアール

http://www.npo-noir.com/

・月刊チャージャー5月号

【調査】まずは疑って係!/やってる人に聞いてみました「セックスボランティア」って必要なのか?

http://promotion.yahoo.co.jp/charger/kakari/vol43/vol43.php

・フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』セックスボランティア

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%9C%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%A2